2020年、パリ中を練り歩いて発見した“至高の香水”ベスト3♡
パリ暮らしの私の趣味は、なんといっても香水ブティック巡り!2020年も本当に素敵な香りと出会えた一年でした。そのなかでも、大のオリエンタル香水ファンの私が選んだ“至高の香水”ベスト3をご紹介したいと思います♪ 肌馴染みが最高のフレグランスたちにご注目♡
2020年12月08日更新
記事の目次
[1]第3位 L’Eau de Madame(ロー・ド・マダム)/FERET(フェレ)
香調:マンダリンオレンジ、ローズ、ジャスミン、イリス(ニオイアヤメ)、ムスク
今年ひと目ぼれした香水が、写真右の「L’Eau de Madame(ロー・ド・マダム)」です♡
アールデコなパッケージデザイン、ペアフレグランスの存在、そのヴィンテージな世界観にすっかりハマってしまいました!
発見したのはパリのセレクトショップ「Brigitte Tanaka(ブリジット・タナカ)」さん。
日本人女性がオーナーを務める素敵なブティックで、センスの良いセレクトで私たちを常にワクワクさせてくれます。
実はこの『FERET(フェレ)』というブランド、1878年から続く老舗のボディケアブランドなんです。
100%ナチュラルオイル、蜂蜜を使用したケアアイテムは肌に優しいものばかり。
出典 instagram.com/p/BggYvSrgr18/
「L’Eau de Madame(ロー・ド・マダム)」は、日本語に訳すと「淑女の水」となります。マダム、と名付けられただけあって、フェミニンで母性的な香りが魅力です♪
香調はフローラル・オリエンタルになるのですが、感覚としては『CHANEL(シャネル)』五番のラストノートを弱めにした香りです。
もっと具体的に言うと、ズバリお風呂上がりの香り!
肌にのせるとイリスのパウダリー感が全面に出て、オリエンタルなムスクと程よく混ざり、とても温かくて優しい印象の匂いに。
サンプルをもらって身体の色んな位置に試しましたが、このようなマダム系のフレグランスを程よく香らせるには、二の腕の内側がベストでした。
残念なことに日本では未発売ですが、このようなニッチな香水を発見することが私の最大の喜び♡
「L’Eau de Madame(ロー・ド・マダム)」は一瞬でハートをわし掴みにされた逸品です。
[2]第2位 Datura noir(ダチュラ・ノワール)/Serge Lutens(セルジュ・ルタンス)
トップノート:マンダリン、レモンブロッサム
ミドルノート:オスマンサス、ヘリオトロープ、チューベローズ、バニラ、ココナッツ・オイル、アプリコット
ラストノート:ミルラ、ビターアーモンド、トンカビーン、ムスク
フランスが誇る人間国宝といえば、Serge Lutens(セルジュ・ルタンス)!
そんな『Serge Lutens(セルジュ・ルタンス)』のラインナップのなかでも、私が一番愛おしいと思っている香りが「Datura noir(ダチュラ・ノワール)」です。
この香り、ちょっと映画の「Perfume(パフューム)」を彷彿とさせます。というのも、「Datura noir(ダチュラ・ノワール)」を男性が身にまとったら女性が群がりそうな危険なイメージがあるんです。
もちろん女性もまとえるユニセックスタイプのオードパルファムなのですが、その妖艶さといったら他に類を見ないほど!セクシーを通り越して妖しい雰囲気に包まれた香りです。
かといって、公害になりそうなほどプンプンと強く香るわけではありません。
クリーミーで独特な香りなのに、しっかりと肌と同化してくれて、品の悪くなる一歩手前で存在感を発揮しています。
パリジェンヌは香水が大好きですれ違うたびに良い香りがしますが、「Datura noir(ダチュラ・ノワール)」は誰からも香ってきたことがありません。
出典 instagram.com/p/B5Iicqlj93y/
そもそもダチュラは猛毒を持つ美しいお花で、その毒性と言いますか“魔性性”を香りで表現したことになります。
想像力を掻き立てられる、『Serge Lutens(セルジュ・ルタンス)』の傑作中の傑作と言っても過言ではありません♪
どこか誘っているようなこの甘美な香りは、絶対に誰とも被らないでしょう!
「Datura noir(ダチュラ・ノワール)」は30代後半以降の、むしろ大人にしか似合わないフレグランスです。
こんな素晴らしい香りを生み出す『Serge Lutens(セルジュ・ルタンス)』、お見事です。
[3]第1位 GYPSY WATER(ジプシー・ウォーター)/BYREDO(バイレード)
トップノート:ベルガモット、ジュニパーベリー、レモン、ペッパー
ミドルノート:インセンス、オリス、パインニードル
ラストノート:アンバー、サンダルウッド、バニラ
2020年、気に入りすぎて購入したのが『BYREDO(バイレード)』の「GYPSY WATER(ジプシー・ウォーター)」です!
『BYREDO(バイレード)』は私が大好きな香水ブランドで、どれも文句なしにいい香りなのですが、至高のオリエンタルフレグランスをまた一つ見つけてしまいました。
「GYPSY WATER(ジプシー・ウォーター)」のコンセプトは、理想郷を求めて旅を続ける、流浪の民「ロマ」です。
かつてインドから欧州へと移り住んだロマたちの果敢なスピリットと、自然に寄り添う謙虚さを思い描いた香り。
トップノートは電光石火のようにすぐ消えてなくなるのですが、ミドルのインセンスからラストのウッディ&バニラの持続時間がとても長いのが特徴的です。
そしてこのラストノートが消えかかる瞬間が、鳥肌立つくらい良い香りなんですね。自分の肌の香りと混じり合って、何とも言えない、甘く切ない残り香が素晴らしい。これには本当に感じ入りました。
“あの人が着けている香水、いい香り”ではなく、“あの人、いい匂い”と言わせてしまいそうな、肌との相性が抜群なんです♡
そして「GYPSY WATER(ジプシー・ウォーター)」は比較的、体温が高めの人がまとうと香り立ちがよく出ると思います。
人がもともと持っている、動物的なアンバーの匂いと「GYPSY WATER(ジプシー・ウォーター)」の相性がとても良いのでしょうね、その人の香りを引き立たせる「スキン・セント」の役割を持った、秀逸なフレグランスと言えるでしょう!!
香水上級者さんもビギナーさんも、安心して身にまとえる「GYPSY WATER(ジプシー・ウォーター)」。
2020年に迎え入れた私ですが、これからもずっと愛用していきたいと思います♡
[4]香り探しの旅はこれからも続く
2020年は素敵な香りを求めて、パリ中を練り歩きました。
有名、無名を問わず、素晴らしいオリエンタル香水に出会えたことは私にとって至高のひとときでした。
自分にはフェミニンな香水が似合う。。。と思っていたのですが、無意識のうちにユニセックスな香りに惹かれていたのも新たな発見です。
やっぱり香水ブティック巡りはやめられません♡
毎年たくさんの香水がローンチされるパリ。2021年も素敵な香りのレポートができるようアンテナをはっていこうと思います♪